先に、これだけケアの難しさは道具だけでは決まらない。施工後に乾かせる場所と時間まで確認する。
クルマを洗える場所なら、何でも施工できる?
洗車を終えたところで、ついでにガラスの撥水コーティングやヘッドライトの黄ばみ取りまで進めたくなることがあります。でも、場所が同じだからといって、作業条件も同じとは限りません。
水で砂を流す作業と、表面に薬剤を塗って定着させる作業。さらに研磨や車内の湿式洗浄は、それぞれ必要な環境が違います。作業そのものより、適した場所を準備できないことが失敗の原因になる場合もあります。
水で洗う作業は、排水と拭き上げまで考える
通常の洗車には十分な水、清潔な道具、汚れを流せる設備が必要です。気温や日射が強いと水滴や洗剤が乾きやすく、拭き跡や水ジミにつながる場合があります。
途中で水道を使えなくなる、拭き上げスペースがない、洗剤を安全に流せない場所なら、無理に開始しない方がよいでしょう。車両の洗車条件に加え、施設の管理規約や排水の扱いも確認します。
研磨や専用クリーナーは、風と粉塵が大敵
コンパウンドやガラスの研磨剤を使う作業では、表面に砂が残っていないことが重要です。風が強い場所では、清掃したばかりのボディにも粉塵が付着します。そのまま磨けば傷が増えるおそれがあります。
さらに、研磨できる素材かどうかも大前提です。マット塗装や特殊加工ガラス、施工済みフィルムでは、一般的な研磨剤を使えないことがあります。設備がそろっているからといって、必ずDIY可能とは限りません。
コーティングの塗布は、乾燥・硬化時間も作業の一部
ガラス撥水剤や樹脂保護剤は、製品によって施工時の温度や乾燥時間、水濡れ禁止時間が異なります。例えば、ソフト99の「超ガラコ」は塗布後の工程に加えて、拭き上げ後12時間以上の乾燥を求めています。
洗車場の利用時間内で塗り終わっても、帰り道が雨なら適切に仕上げられない可能性があります。製品を開封する前に、施工後の天候や保管場所まで考えましょう。
車内洗浄は、電装品と乾燥環境を確認
布シートや車内カーペットを濡らす作業は、外装洗車とは別の注意が必要です。座面や床の内部に水が入ると乾燥しづらく、車両の配線や電装品に影響する場合があります。
日陰で作業できても、乾燥まで管理できないならリンサーの大量使用は見合わせましょう。自分で清掃するなら車両指定の範囲に限り、大量の浸水や異常な臭いがある場合は専門家へ相談します。
場所別の判断ではなく、作業別に確認する
- 通常の手洗いは、十分な水・排水・拭き上げスペースがあるか。
- 研磨は、素材の施工許可と粉塵の少ない環境があるか。
- コーティングは、施工温度、乾燥時間、雨を避ける手段があるか。
- スプレー製品は、製品が指定する換気・火気管理ができるか。
- 車内の湿式洗浄は、シートや床下を濡らしてよい車両か、十分に乾燥できるか。
今日はやらない方がよいこともある
時間が短い、風が強い、雨が近い、施工素材が分からない。そんな日は、水洗いだけにとどめることが合理的な場合があります。こだわりの道具を持つことより、正しい条件がそろったときに使うことが大切です。
オルクラのケアポイント
施工の可否を決めるのは、用品の性能だけではありません。場所、天候、乾燥時間、車両の材質まで含めて「今日はこの作業に向いているか」を判断しましょう。