先に、これだけ水を強く弾かせる前に、ガラス表面の仕様とワイパーの拭き取り性能を確認する。
雨の日に、もっと水を弾かせたい
雨粒がフロントガラスの上を滑って流れると、洗車をしたくなる人なら少しうれしく感じるものです。でも「撥水加工はどんなクルマでも施工した方がよい」とまでは言えません。
ワイパーの状態や使用する地域、夜間の視界、フロントガラスに最初から付いている表面処理によって、適切な選択は変わります。
水を弾くことと、視界がよいことは同じ?
撥水剤は、ガラス表面で水滴ができやすい状態をつくり、走行中の雨の流れ方を変えることを狙います。ただし、水玉ができれば夜間の眩しさや拭きムラが必ず減るわけではありません。
ガラスに油膜が残っている、ワイパーゴムが傷んでいる、撥水被膜にムラがある。こうした状態なら、施工によって視界が改善しないばかりか、拭き取り時の白い曇りやビビりが気になる場合もあります。
まず撥水剤を使ってよいガラスか確認
メーカーが特殊加工を施したガラスやミラーには、一般用の撥水剤が使えない場合があります。ソフト99の「超ガラコ」も、特殊加工ガラスや透明樹脂、ガラス内側への使用を禁止しています。
市販のガラス用製品だからといって、サイドミラー、ヘッドライト、HUD用の透明板に広げて使わないことが重要です。
下地の状態が仕上がりを左右する
砂や埃が残るガラスに撥水剤を塗ると、粒子を引きずり、傷やムラの原因になるおそれがあります。まず車両指定の方法でガラスを洗い、表面の汚れを確認します。
油膜や古い撥水被膜が残っている場合、製品によっては下地処理が推奨されます。ただし、ガラス用コンパウンドは研磨剤です。特殊加工ガラスやミラーに使うと、元の表面処理を損なう場合があります。
乾燥時間まで考えて施工する
同じ撥水剤でも塗り込み型、スプレー型、ワイパー連動型など、方法は異なります。ソフト99の「超ガラコ」は塗布・拭き上げ後に12時間以上乾燥させるよう指定しています。
雨が降りそうな駐車場で急いで施工するのが向かない製品もあります。作業時間に加え、施工後に濡れずに置いておけるかを確認しましょう。
ワイパーやウォッシャー液との相性も大切
撥水被膜とワイパーゴムの組み合わせによっては、ビビりや一時的な白いモヤが生じる場合があります。撥水剤メーカーは劣化したゴムでのビビりを注意し、ワイパーメーカーも製品の適合を確認するよう求めています。
また、一部の撥水剤は油膜取り成分を含むウォッシャー液との併用に注意を促しています。どちらか一方だけを選ぶのでなく、ガラス・撥水剤・ワイパー・ウォッシャー液の組み合わせとして考えたいところです。
あえて施工しないという選択もある
今のガラスで雨天視界に不満がなく、ワイパーが適切に機能しているなら、撥水剤の追加は必須ではありません。特に特殊加工ガラスや、既存コートの状態が分からない場合は、追加施工を見送ることが合理的です。
逆に、雨天の見え方に不安がある場合は、撥水剤の追加より先に油膜、ワイパーゴム、視界不良の原因を確認しましょう。
オルクラのケアポイント
ガラス撥水は、雨の日を快適にするための選択肢のひとつです。大切なのは「強く弾く」ことだけでなく、ワイパーとの相性、夜間の見え方、車両の仕様を含めて判断することです。