ケアガイド

窓枠のアルミモールが白くなった。磨けば元どおり?

輸入車の窓枠に広がる白い斑点。水ジミなのか、表面の腐食なのかで、必要な作業は大きく変わります。

先に、これだけ白い斑点を落とす前に、そのモールが何でできていて、どの表面処理を持つかを確かめる。

窓枠にできた、白いまだら模様

洗車した後、窓枠の銀色のモールだけ白っぽい斑点が残っている。ボディはつやつやなのに、ここだけ何となく古びて見える。輸入車を長く乗っている人なら、気になったことがあるかもしれません。

「水ジミ取りで落ちるのかな」「金属だから磨けばきれいになる?」と考える前に、ひとつ重要な確認があります。そのモールは本当にアルミで、どんな表面処理が施されているのでしょうか。

銀色のモールが全部同じ素材とは限らない

窓の周囲には、アルミニウム、ステンレス、メッキ樹脂、塗装済みの樹脂など、さまざまな素材・仕上げが使われます。見た目が銀色でも、金属磨きが使えるとは限りません。

欧州車の一部には、アルミ表面を陽極酸化処理した、いわゆるアルマイト仕上げのモールがあります。この表面には保護の役割を持つ酸化皮膜があります。白い斑点が出たとき、単に付着物が乗っているだけなのか、その皮膜や下地が変化しているのかによって、対処方法は異なります。

白い跡の正体は、水ジミ? それとも腐食?

まず、水滴が蒸発して残したミネラルや汚れが表面に付着している場合があります。こうした汚れなら、車両に適合する穏やかな洗浄で改善する可能性があります。

一方、アルマイト処理されたアルミでは、薬剤や湿気、塩分などの影響で表面が変化し、白い腐食生成物が現れることがあります。専門家が「白サビ」と呼ぶ状態です。金属の表面そのものに変化が生じていれば、洗剤を替えるだけでは元の状態には戻りません。

白く見える原因はひとつではありません。写真だけで全てを見分けられるとも限らないため、汚れと腐食を決めつけないことが出発点です。

最初に試すのは、いつもの穏やかな洗車

砂や埃を水で流し、メーカーが認める洗剤と柔らかい道具で優しく洗います。すすぎ残しがないようにして、水分を拭き取った後に見え方を確認しましょう。

ここで白い跡が消えれば、追加の研磨は必要ないかもしれません。一方、輪郭が変わらず残るなら、無理にこすり続けるのはやめます。強く磨けば削れるとしても、元の保護層まで損なう可能性があります。

金属磨きやサビ取り剤を使っていい?

慎重に判断したいところです。鉄サビ用の薬剤には、アルミやメッキ部品への使用を禁止しているものがあります。「サビ取り」という名前だけで選ぶのは危険です。

また、研磨剤を使うと白い部分の見た目が改善する場合はありますが、それは傷んだ表面を削る作業です。純正のアルマイト皮膜をそのまま復元することとは異なります。仕上げが変わる、艶ムラが出る、周囲のゴムや塗装を傷めるなどのリスクがあります。

特に、メッキ樹脂へ金属用コンパウンドを使うことは避けましょう。自分の車両の材質・施工方法を確認できないなら、専門店へ相談する方が合理的です。

施工するなら、仕上がりと再発防止をセットで考える

専門店では、状態に応じて洗浄、専用研磨、保護処理、場合によってはモールの交換などを提案することがあります。ただし、研磨後の保護方法や維持期間は、施工法と使用環境によって変わります。

見積もりを取るなら、「どの部分を削るのか」「仕上げは元の材質とどう異なるのか」「再発した場合はどう対応するのか」を聞いてみましょう。元の表面処理を完全に戻せるかのような説明には慎重になるべきです。

軽い白い跡なら、そのまま乗る選択もある

白い点が少しあるだけで、モールが破損しているわけではない。そんな状態なら、まず通常洗車を続け、変化を記録するという判断もあります。

高額な補修や、元の仕上げを変える研磨をする前に、そのクルマをどれだけ長く乗るか、外観にどこまでこだわりたいかを考えましょう。一方、表面の剥離や腐食が広がっている、モールが緩んでいる場合は点検を優先します。

オルクラのケアポイント

アルミモールの白い跡は、「強く磨けば解決する汚れ」とは限りません。まず素材と表面処理を確認し、洗浄で落ちる付着物か、表面そのものの劣化かを分けること。手を加えるほど元に戻せなくなる場合があるからこそ、磨かない選択にも価値があります。

あわせて読む